今回は住宅と土、植栽の関係について、思いをつづっていこうと思います。
土、植栽は住宅環境において、想像以上に大切な役割をしております。
手間がかかる、虫が来ると忌避されがちな植栽と土ですが、
ぜひ、住宅周りに植栽地帯を入れていただきたいと考えております。
①住宅に植栽と土が必要な理由
理由としては以下のとおりです。
①生物多様性
当たり前のことではありますが、
住宅は土の上に立っており、周囲も土で覆われております。
また、生き物も土のおかげで生きております。
土の中にはさまざまな微生物がおり、
1グラムの土壌には10億以上の微生物がいると言われております。
下の写真は落ち葉の写真です。
白いものが菌の一部です。
②保水機能
これらが落ち葉を分解し、微生物が出す粘物質により団粒構造ができ、
土の粒と粒の間に空気や水が通るようになり、植物が根を張りやすい環境になっていきます。
植栽が根を張ることで、地中深くまで水が浸透するようになり、地域の保水力向上にもつながっていきます。
最近では「雨庭」と呼ばれ、雨を排水させるのではなく、地中に浸透させることで洪水防止に貢献するという考え方もございます。
このような考え方が浸透し、自治体でも取り組んでいるところがあるようです。
また、地中の状況が改善するとなぜか空間もすっきり気持ちの良い空間になってきます。
地域の環境、住宅の環境をともによくすることができます。
③植物が持つ機能
・日差し、温度調節
植栽は日差しや温度調節の役割も果たしています。
夏は葉があるため、
太陽からの直射日光を遮断し、道路からの輻射熱も遮断してくれるため、
温度上昇を抑えてくれます。
また、植物による気化冷却や日陰ができることにより、気温もさげてくれます。
気化冷却は、葉からの蒸散だけなく、
根が地中から水分を引っ張ってくれることにより、土からの蒸発でも発生します。
また、周囲と温度差がある冷たい空気ができることで、
風が起こり、窓を開けると家の中に心地よい風がはいってきたりします。
実際に道路と植栽の温度を測定してみました。
2024年9月に測定しましたが、まだまだ暑くこの日の最高気温は34℃になっておりました。
下は道路の温度です。
道路表面では52.5℃になっております。
下はプランターの植栽の気温です。
42.8℃となり、10℃以上の差になっております。
ちょっとしたプランターだけでこの差ですので、中木高木を植えてくるとかなり差がでてくると思われます!
・癒し・集中力UP効果
植物を見たり、触ったりすることで、
癒し効果があるという研究結果があります。
森林や緑が多い公園に行った際に
なんだか落ち着いた気持ちになったことはないでしょうか?
緑の色や木からの分泌物等でリラックスすることができます。
他にも、疲れた目を休めてくれる、ストレスを軽減できる等効果があります。
オフィス空間において、植物ありのほうが、
平均ストレス値が10%以上下がったという調査結果もあります。
また、集中力UPも見込めます。
植物ありのほうが、生産性が15%以上あがったという調査結果もあります。
在宅ワークが一般化している昨今、自宅に植栽を取り入れてみるのはいかがでしょうか?
・家の見た目UPや目隠しなどの視覚効果
植栽があるとなしでは、住む家の見た目が違います。
わずかでもよいので、植物を植えることをおすすめいたします。
外構は駐車場等あるので、グレー系になりやすいですが、
植栽のグリーンが少し入るだけで、色味がきき、見た目がUPします。
また、家の窓や玄関などの目隠しにもなります。
目隠しはフェンス等でも代替可能ですが、
やはり柔らかさや目へのやさしさは植栽のほうがおすすめです。
②まとめ
以上です。
何かと最近は効率化等が求められますが、気持ちをゆったり、土いじりや植栽を触るのも良いのではないでしょうか?
大人だけでなく、子どもたちも土や植栽に触ったほうが精神的に安定するという研究結果も出ております。
大阪府交野市の造園外構専門店、dopaful(ドパフル)では
地中環境も考慮した、お客様オリジナルの植栽、外構工事を提案させていただいております。
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